感情のフラッシュバックから心を守る方法

感情のフラッシュバックとは

「幼少期に見捨てられた時の打ちのめされるような感情へ引き戻され、ひどく気持ちが乱れること(扁桃体のハイジャック)。」(ピート・ウォーカー著、複雑性PTSD、2023,p.155)

突発的な不安や恐怖、恥、うつといった強い感情が再熱

身体的反応(動悸、涙など)が伴うこともある

扁桃体ハイジャックとは、強い恐怖や怒りを感じた時に、理性を司る前頭葉の働きが弱まり、感情を司る扁桃体が暴走する現象

フラッシュバックが起きた時の対処法

①「今は安全」と自分に伝える

・「これは過去の出来事だ」「今の私は大丈夫」と声に出す・心の中で言う

・フラッシュバックで起こっている体験は過去のもので、今のあなたを傷つけるものではありません

②グラウンディングテクニックを使う

・五感を使って「今」に意識を戻す(冷たい水を触る、床の感触を感じるなど)

③呼吸を整える

・深くゆっくりと呼吸する。息を止めず、ゆっくり吸って、ゆっくり吐く呼吸に意識する

④安心できるものに触れる・見る

・お気に入りに物、落ち着く写真や映像や音楽に触れる

⑤信頼できる人に連絡する

・言葉にするだけで落ち着くこともあります

・必要な時は一人の時間もとることも大事。一方で、恥の感覚のせいで自分を孤立させない。恥の感情を感じているからといって、自分が恥ずべき人間ではない

予防・長期的な対策

・セルフケアの習慣をつける(瞑想、日記、運動など)

・「自分を責めない」意識を持つ

・何がフラッシュバックの誘因になっているかを解明する

・カウンセリングの活用(味方をつける、安心できる場を作る)

まとめ

・フラッシュバックは「過去の記憶」による扁桃体ハイジャックであると認識する

・今に戻るための方法を試す(自分なりに試行錯誤を)

・無理せず、専門家に相談を

今現在も苦しんでいる方へ

時間はかかるかもしれませんが、きっと回復し、自尊心を取り戻していくことは可能です。

その回復過程は緩やかで、辛抱強く取り組んでいかなければいけないものです。

それでも、恐怖や不安、悲しみ、恥など苦しい感情があなたのせいで起こっているわけではありません。フラッシュバックで自分を責めたりしないでください。

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